はい。是非、立ててください。これは様々な理由によります。
まず、科目間の関連性や前提知識という観点によるものです。
例えば、基本的な法律科目の中であっても、商法は民法(財産法)の特別法であるため一般法としての民法(財産法)の知識が前提となります。また、刑事訴訟法を学ぶ際には憲法や刑法などに関する知識が前提として必要となります。応用的な法律科目となると、この関連性はさらに深くなり、例えば、破産法を学ぶ際には民法(財産法)、商法、民事訴訟法などの知識が必要となります。
科目間の関連性や前提知識の観点を無視した履修は、前提知識のないが故の理解不足による成績の不振や、試験の不合格の原因となります。特に3年次編入学の場合、入学直後から卒業論文以外のすべての法律科目を選択できるため、何も考えずに履修登録して学習を始めてしまい、失敗するケースが多いようです。科目間の関連性は調べればわかることです(もしわからなければ当支部のランチミーティング等にてご相談ください)し、科目によっては『学習ガイドブック』掲載のシラバスに記述があります。これらを踏まえた上で長期的な学習計画を立て、より前提となる科目から順番に単位の修得を目指していくことをお勧めします。
次に、より短いスパンにおける目標の設定という観点によるものです。
通学課程とは異なり、通信教育課程には複数の単位修得方法が存在します。レポートを所定数合格させた上で科目試験に合格するも良し、様々なスクーリングを受講して開講科目試験に合格するも良し。年間を通じて単位を修得する途が開かれています。これ自体は良いことですが、いつでも単位が修得できるが故に漫然とした学習姿勢となり、フェードアウトしていく人も少なくないようです。
例えば、短期スクーリングの受講を一つのマイルストーン(進捗を確認する節目)として捉え、それまでの短いフェーズの間に所定数のレポートを合格させるための行動を重ねるようにするという方法もあります。こうすれば、単位修得という中長期的な目標の前により短期的な目標ができるため、メリハリのある学習行動ができるようになります。お仕事で何らかのプロジェクトに従事されている方、特にその管理をされている方にとっては「釈迦に説法」でしょうが、マイルストーンの存在は各フェーズの取り組みに緊張感をもたらします。その緊張感こそ、自らを厳しく律することが求められる独学独習の通信教育課程においては必要不可欠なものと言えるでしょう。
この他にも理由は挙げられますが、いずれにせよ学習計画は立てた方が得策と言えます。立てるべき学習計画の内容は人それぞれです(入学の目的や卒業後の進路や投入可能な時間などにより当然に異なります)が、計画立案からその内容の妥当性の確認に至るまで、中央大学の通信教育において「成果を挙げている人」が多数存在する当支部であれば色々な人に相談できるはずです。学習会当日のランチミーティングやその他の懇親会の際に、お気軽にお尋ねください。色々と、得るものがあるでしょう。
|